(この記事の続き↑)
上の記事の続き、後編です。
4. 「専門教育科目」の過酷さ(※あくまで私の理系学部の場合)
あくまで私の学部の場合ですが、専門教育科目の大変さを列挙してみました。
まずそもそも、「専門教育科目」の勉強内容は一夜漬けで何とかなるような分量では収まりません。その上、先生も言っていることさえ一度で理解出来ないこともしばしば。カタカナ文字や英数字が飛び交う、いわば戦場。
友達がいる人は分からなければ友達に聞けばいいけれど、友達のいない私は分からないことがあっても、基本は全て自分で解決していく他ありません。
なので、講義にボイスレコーダーをこっそり持ち込み、分からなかったところやつい集中が切れて聞き逃したところを家で聞き直し、復習をきっちりしないと授業についていけません。
ちょっとした受験勉強だと思って勉強する位がちょうど良いかもしれません。
テストに関しても期末テストだけではなく、ほとんどの専門教育科目で中間テストが行われることが多く、そのほとんどが同時期に実施されますから、前期だと5月の後半の一週間はほぼ毎日テストで埋まります。
1週間ぶっ通し徹夜なんてできないし、たとえできたとしても一夜漬けでカバーなんてできっこないから余裕をもってきちんと勉強しないと間に合いません。
先生によると、テスト範囲が広くて難しいことから、期末テストのみ行うと再テスト者が続出するため、前半の授業が終わったら総復習のテストをし、生徒が後半の授業についてこられるように配慮しているそうです……。
理系の悩みの種、レポート。一週間実験して、次の一週間までに5-10ページの実験レポートを提出しなくてはならないし、一回でも実験を休んだり、レポートを提出しなかったりしたら留年が確定します。
(もちろんインフルとか公的に認められる場合は、追加レポートを書けば大丈夫です!!)
学校の生活へ新たに「学生実験」が加わると、ガラッと生活リズムが変わってしまいます。学生実験とはいえど、色々論文を参照しながらまとめていかなければならず、かなり時間が奪われます。
ちなみに先日書いたレポートはちょっと多めの分量になって15ページ、1万字越え。
大変です。
特に最初の頃はタイピングが遅いと、いつまでたってもレポートが終わらず地獄。慣れればたいしたことありませんが、慣れるまでがかなりきついです。
……………………
とまあ、私はこのような「専門教育科目」の大変さを知らず、1年生気分のまま授業を受け、もともと勉強の要領が悪いくせにバイトや趣味を同時並行でやったせいもあり、成績が散々になりました。
落単はするし、点が悪すぎて救済措置(先生が優しくて助かった……)で再テストを受けまくり。
成績は「可」だらけ。GPAも低くなる。
GPAが低いとか、もう最悪の事態です。
補足……GPAとは
GPAとは大学で一般的に使われている成績の5段階評価(A、秀、優など)を利用した成績評価方法で、それぞれの科目の単位数に秀(A)を4点、優(B)を3点、良(C)を2点、可(D)を1点、不合格(F)を0点として掛け算した和を、合計単位数で割ったものです。
例えば
数学 2単位 可 / 社会 2単位 秀
哲学 2単位 可 / 地理 2単位 不合格
化学 1単位 優
だとしたら、GPAは次の様に計算できます。
GPA = {2×(1+4+1+0)+(1×3)}÷(2✕4+1)
≒ 1.67
で、話が戻りますが、ここで問題なのは成績が悪く、GPAが低くなってしまったということ。
理系の学生は3年生になるとそれぞれ行きたい研究室の希望を出して研究室に配属されていくのですが、GPAの高い順に研究室が決ります。
つまり、GPAが低いと希望を出した研究室にいけなくなる可能性が高くなってしまうのです……。
興味のない研究室で1年以上過ごすって結構きついし、やりたい研究分野に取り組めないなんて………苦痛でしかありません。
それに、就活にもGPAは影響するとも言われているので……。
あぁ、後悔。
まあ、あともう一つ単位を落としていたら留年だったので、留年しなかっただけマシですが(泣)。
とにかく「専門教育科目」が始まったら、少々覚悟してしっかり勉強時間を確保した方がよいでしょう。
適当に勉強すると、冗談抜きで留年しますし、私のように後悔するかもしれません。
5. まとめ
今まで書いてきたように、「専門教育科目」が始めるとガラッと大学生活が変わります。
なので大学ではそれを最初からきちんと意識して、単位を取得していかないと、いざ始まったときに右往左往してしまいます。
そこで、大学では次のことを是非意識してもらえたらな、と思います。
・1年生の頃は「全学教育科目」が中心でかなり時間に余裕があるので、「専門教育科目」が本格的に始まる前に、卒業に必要な「全学教育科目」の単位をできるだけ取得すること
・落単の可能性を考えて、少し多めに単位を取るということ
「専門教育科目」が始まると、てんてこ舞いになります。
パニックになって忙しい、忙しいと、バタバタしているうちに、思いがけず落単。
「卒業に必要な最低取得単位数」、「進級に必要な最低取得単位数」に満たず、留年してしまったら………ということを考えると、単位を少し多めに取るのは決して無駄ではありません。
また、大学1年は大学生の中で一番、好きなことができる学年。
というのも、私は大学1年生の時、ある屋外スポーツに熱中して寝る時間、食べる時間を削って毎日8時間位それのスポーツに打ち込んだり、休日は一日10時間位ゲームしてだらだらしたりと、好き勝手やりたいことを思いっきり楽しんでいました。
けれど、2年生からは「専門教育科目」が始まって時間の管理が上手くいかなくなってしまい、バイトや趣味を同時並行した結果、大量に再テスト&落単して大変な目にあい、学業を優先して全てやめざるを得なくなってしまいました……。
だからもし、バイトがしたい、あるいはサークルや部活、趣味に打ち込みたいなら、やはり「専門教育科目」が本格的に始まる前にまでに、一生後悔をしないくらい本気で打ち込んだ方がいいと思います。
とはいえ、私のクラスには今でもバイトしている人がたくさんいます。
だから、時間の使い方が上手ければ、私のように学校の成績が悲惨なことにならないし、人によっては部活やバイトと学業と両立できると思います。
6. 最後に
「留年」という観点から見て、ここまで色々と「専門教育科目」に対してネガティブなことばかり書いてきました。
しかしなにも「専門教育科目」が始まったら趣味に打ち込めなくて「学校が楽しくなくなる」という訳ではありません。
確かに、はじめは「何でこんなレポートばっかり書かなくてはいけないんだ!!」「遊ぶ時間が減った!!」と、心から講義がなくなってしまえば良いのにと思っていました。
でも、多くの教授から様々な分野の講義を受けることで新たな発見や学びがあったり、自分の興味がないことでも、案外論文を読んでみたら「面白い」ということに気づいたりしているうち、気づけば「大学に来て良かった」と思うようになっていました。
なぜなら、一人では決して身につけられなかった多くの知識を大学で湯水のように与えられるうち、大学に入る前の自分と今の自分と全く違う世界が目の前に広がっていたから。
ふと立ち止まって周りを見渡すと、物事への視野や考え方、物の見方が大きく変わっていることに気づかされたからです。
今では、昔より遊ぶ時間はなくても、世界の色んな人の研究内容を講義で学んだり、いろいろな論文を自ら調べてあれこれ考察しながらレポートを書いたりしているのが楽しいです!!
ちなみにここまでくるのに、勉強綿だけではなく大学生活や一人暮らしもなにもかも上手くいかず、泣きながら勉強し、とにかく全てが苦しくて、大学をやめようと思ったこと、何回もありました。
けれど、今では最後まで諦めなくて良かったなと心から思っています。
1年生の時に、中途半端に遊んでいたら、今でも勉強にも遊びにも中途半端に、ダラダラと大学生活を惰性で送っていたかもしれません。
あるいはそもそも大学を辞めていたら、今頃、また昔のように家へ引きこもり、何でも他人のせいにして文句ばかりいっていたと思います。
一年生の時に本気で自分のしたいことを思いっきりやって。
そして毎日のようにあらゆる些細な「日常」に悩み苦しんで。
なんやかんやしているうちに、高校生の時を考えると見違えるほど成長することができました。
要領が悪くても、それを言い訳にせず、全力で頑張って自分で道を切り開かないと前に進めないのが大学です。
周りのように時間の使い方が上手くなくても、ケアレスミスが多くて毎回テストで10点以上点を落としていても、時間は皆平等。文句言っても、何も解決しません。
周りと同じになれなくて、周りがあっさりクリアしていく馬鹿しいほど小さなことに悩んで、惨めに思うことが沢山あっても、自分の限界をそこで決めて立ち止まり、諦めてしまわないで欲しいなと思います。
自分のペースで良いから、しっかり自分のやるべきことを考え、精一杯頑張る。
精一杯頑張って失敗したら、次からどうすれば良いかしっかり考える。
正直言って、学校が辛いとき、あります。
辛いですよ。
本当に辛い。もう実家に逃げて帰りたくなる。
でも頑張るしかない。
乗り越えるしかない。
正直、何度泣いたって、くじけたって良いんですよね。
最後にまた、立ち上がれたらノープロブレム。
ある程度割り切りながら、新学期も頑張っていこうと思います。
今年は去年よりも、楽しく有意義な学校生活になると良いなぁ。
ということで、最後は愚痴っぽくなってしまいましたが、皆さんの大学生活も楽しく有意義なものになることを願っています!!