ADHDでペットを飼うということ

ADHDでペットを飼うということ

ADHDの人はペットを飼うことを基本オススメしない。

確かに生き物は本当に可愛いし、私だって飼いたい。

でも、色々考えるとやっぱり飼えない。

だって、自分には無責任でいい加減な部分があるから。

でも、飼うときの条件次第ではペットを飼っても良いと思う。

1.はじめに 

動物や生き物って可愛いですよね。

犬であれ、リスであれ、亀であれ、蛇であれ、虫であれ、色々人により好みの違いはありますが、みんな可愛いです。

それに一緒にいるだけでとっても癒やされます。

だから、動物や生き物をペットとして飼いたくなるのも仕方ありません。

でもADHDなら、飼う前に立ち止まってちょっと考えて欲しいことがあります。

だって動物、生き物は物じゃない。命がありますから。

2.ADHDの人にペットをオススメしない理由   


私はADHDの人がペットを飼うことをあまりオススメできません。

特に一人暮らしなら絶対にオススメできません。         

なぜなら、とにかくADHDの人はペットの世話をしっかりすることが出来ない可能性があるからです。

というのも、私は色々今まで小学生以降、ペットにかかるお金は両親が払ってくれるけれど、ペットにご飯をあげたり、掃除をしたり、というペットの世話は全て私の役割、という体制でペットを飼ってきて、私はペットの世話をきちんと定期的にやり続ける難しさを痛いほど感じてきたからです。

もちろんADHDの症状の現れ方は人それぞれだから、ADHDの人全てがそうではありません。

しかし、私の場合は飽きっぽく、忘れっぽく、何かに熱中すると他のことに気配りが出来なくなる特徴を持っています。

したがって私がペットの御世話をしていると、一生懸命御世話をしているつもりでも至らない点が多くあり、悪気無く自然にご飯をあげることを忘れる、悪気無く掃除を後回しにしてしまい、衛生環境を悪くしてしまうといったことを起こしてしまっていました……。

さらに、学校が辛すぎて荒れてしまっていた時期、また受験期には、特にその傾向を悪化させてしまいました。

ADHDの人は辛いことがあったとき、何かに追い詰められているときなど特に、周りが見えなくなることがあります。

そんなとき、ペットの御世話が出来る余裕なんてどこにもないんですよね。自分のことで精一杯で手が回らなくなるのです。

でも、だからといって決してペットを蔑ろにしていたり、ペットへの思いやりがなかったりするのではありません。

いくら普段ペットをかわいがっていても、どうしようもなく落ち込んでいるとき、何かに熱中しているとき、追い詰められているときはろくに自分の世話さえままならないのですから、ペットの世話なんてどうやったって出来ようがないのです。

しがって、ADHDに人が一人暮らしでペットを飼うと、危険なのではないかと思うのです。

ペットを飼うには数年後のことを考え、どんな時もお世話ができる事が確約できなければ、無責任に飼うことなんて出来ません。

初めはしっかりお世話が出来ると思って飼っても、次の年には予想外に忙しくなったり、様々な環境要因に翻弄されたりしまい、ペットのお世話が出来なくなってしまうかもしれないのです。

よってもしADHDの人がペットを買うなら、必ず周りにサポートしてくれる人が複数いて、かつその人達が積極的にペットの御世話をサポートできる体制が不可欠なのではないでしょうか。

3.ADHDの人がペットを飼う条件

私の場合は、全て親がペットの世話をほぼ全て私任せにしたために、何度もペットに辛い思いをさせてしまっていました。

もちろん、両親としてはお世話を全てやらせることにより責任感を持たせ、心を豊かにさせようという情操教育の狙いがあったのでしょう。

しかし、そのような方法はやはりペットに負担をかけてしまい、かわいそうですし、今でも私はかわいそうなことをしてしまったと後悔の念でいっぱいですし、やはりADHDの人に御世話を全て任せてしまうのは特性的にいささか無理があると思います。

したがって、例えばADHDの子がいる家庭でペットを飼おうと考えているのなら、ADHDの子もお世話に参加するけれど、ADHDの子が全くお世話が出来ない状態になっても、周りの家族がしっかりお世話が出来るような体勢を作るべきだと思います。

ちなみにもし、このようなみんなでペットのお世話ができる体制が作れるのなら、ADHDの人がペットを飼うのはとても良いと思います。

なぜなら、ペットを通じて様々な事を学ぶことが出来ますし、ADHDの人にとってペットはかけがえのない存在になるからです。

4.ペットを飼う利点

ペットを飼うことはお世話さえクリアできれば、ADHDの人にとってペットを飼うことは良いことだらけで、様々な事を学べます。

まず例えば、ペットは当たり前ですが、自分の思い通りにはなりません。

ペットショップで『このおもちゃ、あの子は喜んでくれるかな』とワクワクしながら買ったとしても、全く遊んでくれない、なんてことはよくあること。

またトイレだって、思うようにしてくれなかったりして、掃除が大変なこともあります。

さらに、自分がペットと一緒に遊びたいと思っても、ペットにも感情がありますから、『いまは遊びたくない』という素っ気ない対応をされたりしますよね。

私はこのようなことを繰り返すうち、何でも自分の思い通りにはならないし、そのようなことを強要してはいけないことに気づくことができました。

そして、『自分の思い通りにならない』ということに対して寛容に対応できるようになったのです。

こんなことは今から思えば至極当たり前のこと。

でも昔は思い通りにならないことが我慢ならず、いつだってわがままに自分の思い通りに物事が行かないと腹を立てて怒り狂っていたような子でした。

そんなときペットは『自分勝手に思い通りにならないからと怒っちゃいけないよ』と私に教えてくれたのです。

また、ペットは命についてしっかりと考え、向き合うきっかけを与えてくれます。

ペットは人間より寿命が短く、ペットが赤ちゃんのころから飼っていれば、その成長と元気に走り回っている姿だけではなく、体力が衰えて少しずつ老いていくのを見守ることになります。

したがってペットを飼うことで、未熟なものですが、自分なりに人生について考えさせられました。                                                                      

さらに、ペットが亡くなってしまったときは、とにかくペットロスが酷くて、自分の一部がぽっかりとなくなったような気がして、何かの拍子にペットを思い出す度、学校でも電車の中でも家でも、あちこちで泣いていました。

そして、いかにペットが自分にとって大きな存在だったかを思い知らされました。

あれからというもの、命あるものへの扱いがガラリと変わりましたね。     

私はペットを飼って、たくさん辛い思いをさせてしまったことに反省しています。

でも、ペットは私にかけがえのないたくさんの物を残してくれました。

心からあの子にあえて良かった、あの子と一緒に暮らせて良かった、私のもとに来てくれてありがとう、と思っています。

5.最後に  

私はペットを飼って本当によかったです。            

ペットはいつもさりげなく私の毎日に溶け込んでいて、私を癒し、心の助けになってくれました。

私はペットをかわいがり、ペットの喜んでくれそうなものを買ってみたり、どうしたら喜んでくれるかということを考えたりするだけで幸せでした。

そしてペットのことを考え、一緒に触れあっているとなんだか自分の悩みが軽くなる感じがして、ストレスが消えていきました。

ペットはきっと、ADHDの人にとって心強いパートナになります。

よってもし、ちゃんとペットを飼える環境、すなわち、ADHDの人以外がきちんと御世話をサポートできることが確実なら、ペットをお迎えしても良いのではないかなと思います。

また、私はADHDで一人暮らしの場合ペットを飼わない方がいい、と書きましたが、それはあくまで私のように、きちんとペットを飼っていくことができない人の場合です。

なので、一人暮らしをしているADHDの方も、どんなときも御世話がきちんと出来るなら、ペットをお迎えしてもいいかもしれませんね!!

 

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