ADHDと独り言

ADHDと独り言

独り言に悩んでいる方、治したいと思っている方、また、独り言が多い子どもの保護者の方など、ADHD関係なく、独り言に悩んでいる人に参考にして欲しいです。

1.はじめに              

私は大学生になってもなお、様々な場面で独り言が多いです。

私の場合、独り言をいうタイミングが大体決まっていて、条件がそろうと突然独り言を言い始めることが多いようです。

ちなみにはっきりとは断言出来ませんが、ADHD関係なく、普通に独り言が多い人もたくさんいらしゃるようなので、独り言の多さは直接的にはADHDと関係ないと考えられます。

したがってこの文章がADHD関係なく、独り言に悩んでいる人や、独り言を言っているのを心配している周りの人の参考になればと思います。

2.独り言をいうタイミング      


まず、私には独り言をいうときには主に次の3つのパターンがあります。

①機嫌が良いとき(悪いとき)

②一人の時

③集中しているとき

どうやら私は、自分の感情を表したり、一人の暇な時間を楽しく過ごしたり、頭を整理したりするために、独り言を言っているようです。

①機嫌が良いとき(悪いとき)

機嫌が良いときは非常に独り言がでやすくなります。

というか独り言だけではなく、全身で感情を表しがちです。

私の機嫌が良いときは、奇妙な言葉(るんぱっぱ~♪るんぱっぱ~♪みたいな自作の歌?)を口ずさみながら、手ぶんぶん振って、足取りは軽くスキップ状態、顔は超笑顔。

溢れあがってくる感情を抑えようとしても無理で、何なら勢い余ってスキップどころか飛び跳ねてしまいます。何というか楽しいという感情が暴走して抑えきれなくなってしまうんでよね。

もちろん大学生にもなってそんな行動をしたらかなり社会的な立場が危うくなるので、露骨に感情を表へ出さないように気を付けることで、ある程度抑えられるようになりました。

しかし、やはり根本的には嬉しいときは全身で表しがちなのは変わらず、これは小さい頃から変わりません。

ちなみに機嫌が悪いときは独り言でずっと悪態をついて物に当たってしまうので、非常に見苦しい&聞き苦しい&私が恥ずかしいからご想像にお任せします。

ともかく私は、人前でも機嫌が良いとき、悪いときは独り言が出てしまいます。

②一人の時

私は一人の時の独り言はかなり激しいです。

独り言といっても、軽くぶつくさ言うのではなく、一人で会話していることが多いです。

なんというか、頭の中で他人がしゃべっていると想定して、自分の台詞だけ声に出して会話をする感じです。

具体的には、

 

(自分で口に出して)『今日〇〇ってゲームやったんだけど知ってる??』

(頭の中で)『知ってる知ってる~。あのゲームって××なのが面白いよね~。』

(自分で口に出して)『そうそう!!そこそこ!!すっごく斬新だよね!!』

 

という感じで、周りから見ると、

 

『今日〇〇ってゲームやったんだけど知ってる??………そうそう!!そこそこ!!すっごく斬新だよね!!』

 

というように一人でしゃべっているような状態になります。

ちなみに、この頭の中で返答してくれる会話の相手は、先生、友達、架空の人など様々で、特に決まっているわけではありません。

話す内容も何でもあり。

愚痴だったり、嬉しいことだったり、最近はまっているアニメについて解説してみたり。

その日あったこと、自分の好きなこと……自分の話し相手がいるかのように話しています。

私は特にお風呂に入っているときに独り言を言いやすく、とにかく普通に人としゃべっているかのような大きな音量で、ずっと一人でしゃべっています。

誰と電話をしているの??

お風呂に電話を持ち込んではダメよ!!

一人暮らしをする前はそんなことを家族に言われ、初めて独り言を言っていたことに気づくことが多かったです。

料理をしていても、かたづけていても。

独り言は急に始まり、はっと途中で気づく。

一人暮らしのいまでもその繰り返しです。

この独り言の原因ですが、多分、そもそも私は『声を出す』ということがそもそも好きで、かつ『一人だと何もすることがなくつまらない』という理由から生じていると思います。

というのも、一人で誰もいないとき、一人で黙々と何かをしながら静かにしていると息が詰まるような気がするんですよね。

よって、どうせ同じ一人なら、一人でいろいろしゃべって、楽しく時間を過ごそう、ということで無意識に独り言をいっているのだと思います。

③集中しているとき

私は集中しているとき、声が自然に出ていることが多いようです。

例えば問題を解いているときには良く声が出ます。

『あ!!この問題ね!!簡単簡単!!えっとこの問題はまずこーやってこーやってこうすれば答えが出るからまず……』

『え、なにこれ、全然分からない……どういうこと??何この問題意味不明すぎるってば………』

そんな感じの独り言を言っています。

問題を解くときの独り言は大体、問題を見たときの難易度への感想と簡単なものなら問題を解きながら口で解き方を解説、分からないなら答えを見ながら思考過程を解説しています。

この原因ですが、私の場合、口に出して問題を解いた方が『自分のとっての自然体』で、黙って解くのがストレスであるため、自然と声が出てしまっているのではないかと思います。

したがって、家にいるときの勉強は教科によりますが、ずーっと独り言をしゃべっているときもあります。

しかし、基本的にこのような独り言は家にいるときだけ。

もちろん、学校でも言いかけますが、周りから白い目をされますし、言わないように最新の注意をしていますから、基本的にはいいません。

とはいえやはり、時々テストを解くときも自然に声が出てしまい、『しまった!!』となってしまうこともあり、声を出してしまったら、すぐに『ゲホン!!』っと咳払いをしてごまかしています。

(果たしてどのくらいごまかせているかは謎ですが…………)

3.治し方

独り言を治すには、周りがどうではなく、独り言を言っている本人が恥ずかしい、治したいなどと思って、まず自分から気を付けようと思うこと。

その上で、保護者を含む周りの人達が根気よく独り言をいうたびに注意してあげるのが良いのではないでしょうか。

しかし、その中で忘れて欲しくないのは、その独り言を全面的に否定することなく、人前でのみ禁止などの条件とその理由を付けるということ。

だって、それもある意味個性なのに、単に『独り言は駄目なこと』と思い込んでしまうと、『独り言を言ってしまう自分は駄目な子なんだ』と自己嫌悪や自尊心の低下に繋がってしまうからです。

自分だけで独り言を治そうとしても、そもそも独り言をいっていることにさえ気づかないことがあり、対策のやりようがないことがあります。

したがって周りの人に注意してもらうことで、自分がどのようなタイミングで独り言をいっているかを理解し、それに合わせた対策を様々に考えることができるようになるのではないでしょうか。

一方で、もしいま『家の中で独り言を言っていてうるさい』程度の独り言なら、そもそも治す必要があるのかについて考えなくてはならないと思います。

確かに、もし人前でぶつくさ言っていたら嫌われること請け合いなので、治した方が賢明でしょう。

しかし、家の中ならいちいち気にしなくて良いのではないでしょうか。

誰かに大きな迷惑をかけるわけでも、気味悪がられるわけでもなし。

自分らしく自然体でいるだけなんだからいいのではないでしょうか。

ちょっとくらいぶつくさ言っていても良いじゃないか。

周りの人だって少々うるさければ、『〇〇ちゃん、ちょっとうるさいよー(笑)』とか言えば良い。

せっかくの個性なんだからわざわざ『普通』にあわせる必要はない。社会生活に大きな影響がないなら、それは単に『その人らしさ』『自分らしさ』として寛容に認めてあげても良いんじゃないかな、と思います。

4.最後に

最近気づいたんですが、集中しているときに独り言が出ないときと出るときがあり、その違いは『どのくらい集中しているか』次第だと言うことに気づきました。

つまり、集中しているときにおいて、『まあまあ集中している』ぐらいだったらよくしゃべっていますが、『超集中している』ときは全くしゃべらないのです。

例えば集中レベルが1~5(集中レベル低~高)あるとすると、集中レベル3まではよくしゃべっているが、集中レベル4では口数が減り始め、5では声を出すことさえ忘れてしまう、といったかんじになるのです。

したがって、私にとって、集中しているときに独り言をいうことは、より高い集中レベルに自分を押し上げるリミッターのような効果があるのかもしれません。

また、私は勉強中にあえて意識的に声を出して勉強することも多くあります。

というのも、口に出して勉強すると、頭の中が混乱しにくく、口に出したことが頭のなかで綺麗に整頓され、黙って解くよりも、効率がよい気と感じているからです。

また、黙って勉強しているとADHDのせいか気が散りやすくすぐに中断してしまうので、声に出すことで意識を勉強に向けるという意図もあって口に出して勉強しています。

このように、一口に独り言といっても、役割や意味あって発していることがあります。

したがって『普通とは少し違う』というだけで、むやみに治そうとするのではなく、それがストレス発散なのか、寂しさを紛らわせるためなのか、独り言をいう理由を明らかにした上で、問題があるなら対処法を考えていかなくてはならないと思います。

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