ADHDの症状、いろいろ書いてあるけれど具体的じゃないし、具体例も少なくてわかりにくい・・・・・・と思ったので、出来るだけ分かりやすくまとめてみました。
1.はじめに
ADHDの症状は主に3つあります。
①不注意
②多動性
③衝動性
また、この3つの症状のうちのいくつかが複合して生じる症状もあり、分類し難い症状もあります。
このサイトでは、複合して生じた症状は3つの症状のいずれかに割り振って、ADHDの症状を紹介していきます。
2.ADHDと3つの症状
この症状は、他の人は普通に無視する些細な音や出来事へと簡単に気がそれてしまうといった症状の現れ方をします。
よって、1つのことに集中して取り組むことが苦手です。
仕事や勉強をしていても、すぐに気が散って、今やらなければならないことを忘れ、他のことに取りかかってしまいます。
また、自分が楽しいことにはより集中して取り組むことができますが、飽きやすく常に変化と刺激を求める所があるため、急に飽きて投げ出してしまうこともあります。
さらに、物忘れやケアレスミスが多くみられ、たとえ集中していたとしても、ケアレスミスが多くみられます。
不注意の具体的な症状
・会話中1つのトピックについて話続けることが難しい。
⇒話がコロコロ変わっていく
・何か物事や仕事など1つのことに留まり続けることが難しい。
⇒まだ1つのことが終わってないのに次から次へとやることが変わっていく
・日々の生活で忘れ物が目立ち、物をどこにおいたかも頻繁に忘れる。
⇒書類や宿題忘れ、携帯電話やリモコン、眼鏡などを無くしやすい
・細かなところまで注意を向けることが難しく不注意なミスをしやすい。
⇒宿題やテスト、仕事でケアレスミスが多い
・仕事や作業にかかる時間を過小評価することが多く、時間通りに仕事を完了させることが難しい。
⇒遅刻が多く、予定通りに物事が進むことがほぼ無い
・些細なことに気がそれやすい
⇒雑音が多い場所で集中出来ない
この症状は、じっとしていなくてはならないと分かっていても、貧乏ゆすりや手遊びをしてしまったり、体を動かしてしまうというという症状の現れ方をします。
特に、自制心があまり強くない小学校低学年の間は、授業中や先生の話をきくといった場面で、問題を起こしやすいです。
例えば、急に立ち上がったり、教室を歩き回ったり、周りが静かにしていても、無理矢理話しかけておしゃべりをし始めたりしてしまいます。
常に何か動いていないと苦痛であることから、『まるで自分の中にエンジンが入っていて、そのエンジンによって動き回ってしまう』といった表現をされることがあります。
多動は特に小学生以下で多くみられ、年齢が進むにつれて症状がなくなっていくこともあるようです。
多動性の具体的な症状
・じっとしなくてはいけない状況でも歩き回ったり、走ったりしてしまう。
⇒常にきょろきょろしたり、身をよじったり、貧乏ゆすりをしたり、物を動かしたり触ったりして落ち着きがない
・静かにしていることが苦手。
⇒おしゃべりが大好きで、電話をすると長電話になることがある
・じっとしていることが苦痛
⇒何で長時間、周りがじっとしていられるか不思議に思う
この症状では、『こんなことはしてはいけない』『自分勝手な行動を我慢しなくてはならない』と分かっていても、どうしても自分の感情や行動の衝動を抑えきれなくなってしまいます。
したがって後先を考えず、衝動的に行動してしまうことから、人間関係や仕事において問題を起こしてしまうこともあります。
また、相手の気持ちや状況を考えず、頭に浮かんだことをそのまま話してしまうので、会話の途中で相手の言葉を遮ってしまったり、場の空気を悪くしてしまったりします。
さらに、自分の感情を制御できないことから、情緒不安定に見えることもあります。
衝動性の具体的な症状
・忍耐力が無く、自分のやりたいことを我慢することが難しい。
⇒人の話を遮ったり、自分の意見を押しつけたりする傾向がある
・後先を考えず、衝動的に行動してしまう。
⇒不適切なタイミングで会話をしてしまったり、社会的ルールを破ってしまったり、お金が無いのに衝動買いしてしまったり、その日の気分で過度な飲食をしてしまったりする
・衝動性によって自分の感情が制御出来なくなることがある
⇒突然、怒りが爆発することがあるため、人間関係トラブルが生じやすい
・気が変わりやすいので予定を立てても、そのときの気分で予定を無視してしまい、実行することが難しい。
⇒予定倒れすることが非常に多い
この他にも、子供のADHDの特徴として
・すぐに裸になる
といった特徴が見られることもあります。
3.ADHDの3タイプ
以上がADHDにおける3要素の主な症状です。
また、ADHDの症状はこの3要素から成り立っていますが、ADHDの人、全員ががこの3つの症状が出るわけではありません。
というのも、症状の出方によってADHDには次の3つのタイプに分けられるからです。
Ⅰ. ①不注意のみをもつ(ADD)
Ⅱ. ②多動③衝動性をもつ
Ⅲ. ①不注意②多動③衝動性をもつ
このADHDの3タイプについては次の記事『ADHDの3タイプ』を御覧下さい。