ADHDだって恋愛できる。
でもその恋愛関係はちょっぴり特殊で問題も多いかも。
1.はじめに
ADHDだって普通に恋愛ができますが、正直恋愛で上手くいかなかったり、交際している間に問題を引き起こしてしまったりすることがあります。
今回はその中でも
ADHDと恋人依存、恋愛依存、望まぬ妊娠
に注目して、ADHDの人が注意すべき問題を挙げていきます。
2.ADHDと恋人依存
ADHDの人は、個人差があるとはいえ、あまり良好な人間関係を築けないことが多いです。
というのも、上手く人間関係を築こうとしても、時間にルーズだったり、人の話をちゃんと聞けなかったりするので、周りの人からの信頼を得にくく、親密になりにくいのです。
よってADHDの人には、自分を本当に理解してくれる理解者も、自分の話を聞いてくれる人も、一緒に遊ぶことができるような人も、人生にほとんどいない、あるいは一人もいないことがあります。学校でも家でも、ずっと一人、ずっと孤独です。
したがってADHDの人が、心からに信頼できて、かつ一緒にいて本当に楽しい恋人に出会えたとき、恋人に依存したり、恋人を束縛したりしてしまうことがあるのです。
ずっと1人だったからこそ、心から信頼して何でも話せるのが嬉しくて、共に笑えることがあまりに幸せすぎて、恋人から離れられなくなってしまうのです。
しかしここでADHDの人が恋人に対して気をつけたいのは、『大好きだから』といって、恋人を束縛しすぎないこと。
自分が好きだからといって、恋人を常に監視したり、独占して思いのままにしようとしたり、何でも自分の意思を持つことなく、恋人の言うことを受け入れたりすることは、単に相手に『依存』しているだけです。
そもそも、恋愛はどちらかの一方的な気持ちで成り立つものではありません。
相手に自分のことを受け入れてもらい、自分はちゃんと相手を受け入れて、お互いにお互いを想って助け合うのが恋人です。
自分の意見を突き通すだけではなく、ちゃんと相手の意思を尊重する。
そして、自分のマイナス面も『受け入れてくれて当たり前』ではなくて『受け入れてくれてありがとう』という感謝の気持ちを忘れない。
これらのことが、一方的、または依存的ではない恋愛に必要だと思います。
恋人ができるとついつい一方的になりがちですが、ちゃんと相手の話を聞いて、お互いを対等に受け入れあう姿勢を忘れないようにしたいものです。
3.ADHDと恋愛依存
ADHDの人は恋人だけではなく、恋愛にも依存しやすい可能性があります。
まずADHDの人の中には、とにかく飽きっぽくて、何か目新しいものや、わくわくドキドキするスリル興奮や追い求めてしまう特徴がある人がいます。
そのような人は恋愛においても、恋愛の駆け引きや付き合い始めのドキドキを求めてしまい、次々と恋人を作っては別れる、を繰り返してしまうことがあるのです。
いろいろな恋愛の形があるから、何人もの人と付き合う事については自由だとは思います。
しかしそうやって沢山の人と恋愛しては別れを繰り返しているうちに、妊娠したり病気を患ったりしてしまい、自らの健康を害することもあるので、あまり望ましいとは言えないでしょう。
さらに、結婚後もその恋愛への依存がぬぐい去れず、些細なことをきっかけにパートナーを裏切るような不貞な行動を取ってしまうかもしれないのです。
そうすると、離婚や慰謝料などといった泥沼状態に陥ってしまい、ADHDの本人が社会的信頼を失い心身共にぼろぼろになるのみならず、周りの多くの人も傷つける結果を招くことになります。
恋愛はドキドキするかどうか、が全てではありません。
『ドキドキしなくなったから』と別れられるような恋人ではなく、『絶対に裏切りたくない』『本当に大切だ』、と思えるような恋人を見つけることができると良いですね。
4.ADHDの望まぬ妊娠
女のADHDの人は恋人と付き合った際に、望まず妊娠してしまう事例が多くあります。
この問題は親から目が離れているときに生じやすく、例えば一人暮らしをしているADHDの女性は特に注意が必要です。
なぜそのような問題に巻き込まれてしまうのかというと、露骨ですがそのような行為には強烈な刺激と快感があるから、としかいいようがありません。我を失い、つい衝動的に避妊を怠ってしまうのでしょう。
望まぬ妊娠には中絶という手段がありますが、これは女性のおなかの中にいるおなかの赤ちゃんを殺すことだから、自業自得であるとはいえ、一生に渡る深い精神的苦痛を背負うことになります。
たった1度のミスでも、たった一度避妊を怠っただけでも、行為を行ったのなら妊娠してしまう可能性が十分にあります。
なので、もし新たな命が生まれたとしたら、ちゃんと責任を持つことが出来るのか、しっかり考えた上で責任をもって行動していかなくてはいけません。
望まぬ妊娠を防ぐために、また自分を守るためにも、貞操観念は人それぞれですが、その場の衝動ではなく、ちゃんと命に向き合って考えて恋人と向き合うことを心がけることが大切です。
5.最後に
ここまでADHDと恋愛についてマイナスになるような点を多く挙げてきました。
でも、ADHDの皆がそうである訳ではありません。
ADHDの個性の一つでしかないし、どんな恋人をもったか、によっても恋愛模様は変わるから、上のどの例にも当てはまらない人だってたくさんいます。
ただ、予めADHDが原因でおこってしまう不幸や事例を挙げることで、ADHDの人は自分を顧みて、必要があればしっかりと改善にむけて取り組んでほしいと思います。
そして、今恋人がいない人は上に上げたようなことをして、将来恋人を苦しめないよう、また自分を苦しめないように、自分がどんなことをしやすいかを認識しておいた方がいいと思います。
なぜなら、自分を理解してくれ自分も愛している大切な恋人を、そして一緒にいられる幸せを、一時的な衝動任せの行動で、なにもかも失う危険性があるからです。
『失ってから自分の愚かさに、自分の過ちに気づいた』
では遅いのです。
本当に大切に思える恋人に対して、ちゃんと相手のこと、そして自分の体のことも考えた行動を心がけ、幸せで楽しくて素敵な恋愛ができることを心から願っています。